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尿の性状が気になる

 

尿の色が赤い(血尿)

血尿とは尿に血液が混じっている状態です。
“尿に血が混じること”は、体が発している危険信号で、尿の通り道(尿路)のどこかに何か病気があることを示しています。
尿に血が混じる状態には大きく二つに分けられます。
一つは、尿の色が赤くなる状態で、これを肉眼的血尿といいます。
下着やトイレットペーパーが赤くなって気付くこともあります。
二つめは、健診等の検査にて血が混じっている(尿潜血陽性)と指摘された場合です。
これを顕微鏡的血尿といいます。
これは自分では全くわかりません。
いずれも腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道などに病気が隠れていることが多いので詳しい検査が必要です。

血尿の原因について

尿路結石、膀胱炎などの感染症、腎炎などの腎臓の病気など原因はさまざまです。
なかでも高齢者では悪性腫瘍の存在に注意しなければ成りません。
悪性腫瘍としては膀胱癌、腎盂・尿管癌、腎癌、前立腺癌などの可能性が考えられます。
尿管結石の場合には、血尿とともに脇腹の痛みを伴うことが多いです。
膀胱に菌が入って急性膀胱炎になった場合でも血尿が出る事があります。
この病気は若い女性に多く、通常は血尿とともに残尿感や排尿時の痛みなどを伴います。
腎臓の病気としては、腎炎や特発性腎出血などがあります。
一方、毎年健診にて尿潜血を指摘される人も多いと思います。
特に中年以降の女性では20-30%に尿潜血陽性を認めます。
このような場合には、精査をしても明らかな異常が見つからないことの方が多いですが、必ず一回は検査を受けて大きな異常がないことを確認しましょう。

血尿に対する検査について

検査は検尿(顕微鏡による血尿の確認)、尿細胞診(悪性細胞の有無をチェック)や超音波検査など負担の少ない検査が中心です。
異常が疑われる場合は、CTやMRIなどの検査が必要になります。
また、膀胱の中を内視鏡で観察する必要がありますが、最近は細くて柔らかいビデオスコープ(軟性鏡)を使いますので、検査の痛みはずっと少なくなっています。
血尿がある場合には、必ず一度は泌尿器科専門医の検査を受けてください。
特に注意しないといけないのは肉眼的血尿の場合で、膀胱癌や腎癌などの悪性腫瘍の場合には、一回だけ血尿を認めるのみでその後は血尿が出ない患者さんがいます。
患者さんは最初の血尿でびっくりしますが、血尿が止まると病気が治ってしまったと勘違いされることがあります。
しかし、体の中には病気が残っていますので、かならず泌尿器科専門医の診察を受けることが必要です。

血尿の治療について

血尿の治療はもともとの病気により変わってきます。
顕微鏡的血尿で貧血になることはありませんが、肉眼的血尿が続くと貧血になったり、つまって尿が出なくなる事(尿閉)があります。
このような場合には我慢せず直ちに泌尿器科を受診してください。

“赤い尿(肉眼的血尿)が一回でも出た場合”には、必ず泌尿器科専門医による診察を受けてください。

 

尿が白く濁っている(混濁尿)

膀胱炎などで尿に細菌が感染すると尿が白く濁ることがあります。
尿中の塩類が結晶化して白く見えることもあります。
特に沖縄では、フィラリアの後遺症で乳び尿を認めることがあります。

 

尿の臭いが強い

感染尿(膀胱炎)では強い尿臭がすることがあります。
高齢の方では本人が気づいていないこともありますが、 尿失禁で下着を汚れたままにしておくとアンモニア臭が強くなります。

 

尿の色が濃い(濃縮尿)

尿が濃くなった状態です。
朝一番の尿、スポーツの後、汗をいっぱいかいた後など体が脱水になると腎臓で尿が濃縮されて尿の色が濃く見えます。

 

尿に泡が混ざる

尿の性状によって泡が出ることがあり、ほとんどは問題ありません。
蛋白尿、糖尿や感染尿が原因になることもありますので、心配なら尿検査を受けて下さい。

 

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