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3月院内報です!特集は<腎盂腎炎>

2014/03/11
◯ 沖縄・泌尿器科専門治療のヒルズガーデンクリニック ◯

3月院内報!「腎盂腎炎」を特集いたしました!
膀胱炎による細菌が原因で腎臓が炎症し発熱や腰痛を引き起こします!

                 
● 腎盂腎炎
 腎盂内(腎臓内の尿のたまるところ)で細菌が繁殖し、腎実質(腎臓の尿をつくっているところ)にまで炎症がおきるものを腎盂腎炎といいます。原因は大腸菌などの腸内細菌の逆行性波及がおもな経路です。また、腎盂腎炎全体の約3分の1で、膀胱炎の併発がみられます。腎盂腎炎は、単純性腎盂腎炎と複雑性腎盂腎炎に分類されます。

<単純性腎盂腎炎> 
単純性腎盂腎炎は、尿路に基礎疾患のない腎盂腎炎です。多くは,20~30歳代の若い女性に起こります。感染経路は先行する膀胱炎から上行性に感染することが多いです。 

症状) 単純性腎盂腎炎の症状は,悪寒・戦慄を伴った38℃以上の発熱と,患側腎部に疼痛があります。膀胱炎を併発することが多く,頻尿や排尿痛などの膀胱刺激症状を伴い,通常,腰背部の叩打痛が認められます。また、尿のにごりや血尿を認めます。時に悪心,嘔吐,腹痛など消化器症状を伴います。

検査)
腎盂腎炎が疑われた場合、尿検査・採血・超音波検査などを行います。尿検査で、尿中の細菌やたんぱく質などが含まれていないかみます。血液検査で、炎症や腎機能障害の程度を調べます。超音波検査で、尿の通過障害の有無を検査します。

治療)
安静と抗生物質による薬物療法が基本です。まず、抗生物質の内服や点滴による治療を行ないます。また、できるだけ安静を心がけ、ゆっくり休むことが必要です。水分をなるべく多くとって、尿量を増やし、排尿を我慢しないようにします。吐き気などがあって、水分がとりにくい場合は点滴をします。尿路の通過障害、尿路の形態異常がなければ、数日で熱が下がってきます。

<複雑性腎盂腎炎>
 複雑性腎盂腎炎は、尿路の基礎疾患(腎盂や尿管の形態異常、腎臓や尿管の結石やがん、尿管・尿道の狭窄、神経院因性膀胱、膀胱尿管逆流、前立腺肥大症、前立腺がん)や、全身の病気(糖尿病や通風などの代謝疾患、重症疾患など)によって起こる腎盂腎炎です。尿路障害によっては、緊急性を要することがあります。小児や高齢の男性に多く見られます。

症状)
症状は発熱、全身倦怠感、腰痛などがあります。また、症状を自覚しないこともあります。

治療)
複雑性腎盂腎炎では感染に対する治療のほかに、尿路の基礎疾患、全身の病気の治療を行います。

予後)
尿路の基礎疾患や全身の病気が除去できれば、急性増悪を繰り返し腎障害が進行します。腎不全が進行した場合は、透析療法が必要になることもあります。                  院内報H26年3月号.pdf

 

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